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緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

最近感じた事;緩和ケア病棟初診外来で情報提供書は必須でなくても相談できるとよいのですが・・

2017年10月01日 | 医療

このところ、身内の疾病のことで
いろいろ考えることがありました。

その中で、一般論として必要だと感じた事の中から2つ。

 

 

緩和ケア病棟への初診外来の受診時には、
主治医からの情報提供書は、必須にしないこと。

 



緩和ケア病棟の名称変更を検討のテーブルにあげること。






緩和ケア病棟の受診から実際の転床には
とても、時間がかかり、その初診外来では、
その時の主治医からの情報提供書を持参することは
必須にはしないことは
緩和ケア病棟へのアクセスの改善に
重要なポイントであることがわかりました。

もちろんあるにこしたことはありません。


でも、抗がん治療医には様々な方がおり、
標準治療の限界を感じなければ、
緩和ケア病棟への相談の開始に同意しきれない、
または、心情的に難しい医師は、
中には、やっぱりいるものです。

患者や家族でも、治療と緩和ケア病棟のはざまで揺れる場合があるでしょうから、
緩和ケア病棟に相談にちょっと行ってみたいと
思う方もいらっしゃるでしょう。

二人主治医性という言葉が一般化しないかぎり、
患者・家族の心理的負担を軽くするためにも
そっと、相談に訪れる選択肢を
増やしてほしいなあと思います。

患者・家族からある程度のことを聞くことができれば、
そこから入院するまでの間に
送ってもらうことでも、対応はできるものだと思います。






二つ目の緩和ケア病棟の名称のこと。

「緩和ケア病棟」のことを、「緩和ケア」と略す医療者は
少なからずおり、また、過去のイメージが残っており、
いっそ、「緩和ケア」の名称を変更しては・・・
という議論が一時浮上しました。
しかしながら、改正がん対策基本法に
緩和ケアの定義が盛り込まれたことで、
緩和ケアそのものの名称変更は、
困難となりました。
(法律は、簡単には変更できません・・)

と、するなら、緩和ケア病棟の名称の検討を
関係者内で行う必要性を感じました。

「緩和ケア」を苦痛緩和、症状緩和として用いる場合から
緩和ケア病棟として用いる場合があり、
どちらを指しているか、
本当に、混乱することを、患者側の立場で実感しました。

これは、単独の学会レベルでもなく、
複数の関係団体が関係しており、
診療報酬上の変更も余儀なくされることなので、
これまた、そうそう簡単にできることではないでしょうが、
とにかく、問題であることをまずは、示し、
議論のテーブルに上げることが大切と感じました。





まだ、整理しきれず、
ここには書けないようなことが
いろいろありますが、
また、それはおって
実臨床の中で考えていきたいと思います・・・・


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