
平塚は、都内や横浜あたりに通勤・通学する人が少なくない町だ。
自分も過去そうだったし、今も、週に1~2日は横浜市へ。
その程度の頻度で、大震災にあったら、よほどついてない? いや。歩いて帰れるくらい無事だったら、幸運というべきだろう。
で。
歩いて帰る場合のために、一度地図を見ておこうと思いつつ、ついつい忘れる。

なんというか、いざという時一枚のペーパーの状態で手に持てる地図。折り畳んで、いつでも財布くらいに入れて身につけておけるサイズと重さ。
各人にとって必要な情報ののった地図が供給されないものだろうか?(つまり、すごく多様なはずなんだけど)
携帯とちがって電池切れもありえない。
ちょっと水に強い紙だとなお良い。
知りたいのはまず、最短距離をたどれる経路と、勾配だ。
あまり意識しないけど、平塚は「平らな塚」という意味で、地勢が平らなんだそうだ。そのせいか、横浜や東京へ行くと、確かに、海辺以外は坂が多く感じられる。
横浜なんか、奥は結構農地だったり山だったりする。それで地図を見ておきたいのだが、手元にあるのは自動車用の地図で、都市部の勾配はよくわからない。調べておかなくちゃ。
それと、橋。
「東京から平塚まで、いくつ川があると思ってるの? 橋が落ちたら帰れないわよ」
と、はるか昔、就職した頃、友人が妙に真剣に言っていた。
確かに。
あの無数の橋が落ちたら、どこを通ればいいのか。

どの橋が落ちて、どれが無事なのか。
いざその時、そういう情報を入手できるのだろうか?
いくつもの市町村を通り越して歩いてこなければならないのに。
海辺をたどれば帰れる、ともいうが。津波だってあるし。横浜市のなかほどにいると、海に出るのも一苦労。
…。
そんなことを考えているうちに思い出したんだけど。
熱海の梅園へ、過去何回か行っている。熱海は車を停めにくいところで、梅園へはいつも熱海駅からバスで行っていた、と思う。
ところが、近年のある時。
なまじ観光ガイドを見たら、「最寄り駅は来宮」と複数の場所に書いてあった。
(そーなんだー)
とばかりに、来宮で列車を降りてみた。
待っていたのは。めっちゃ急勾配の見上げるような登り坂。七十代母と一緒だったので、すぐタクシーに乗った。タクシーはいっぱいいたさ、駅前に。
でも、ああいうのを最寄り駅っていう?
この高齢社会にさ。
不親切じゃないさ。

2005/10/11追記・訂正。
平塚の地名の由来は、平らな塚じゃなくて「塚が平らになった」、平安時代だかに平の政子とかいうお姫様が旅の途中亡くなり、その墓を作ったんだけど、平らになってしまった、から来ているそうです…。(そういえば聞いたことあったような。でも、今改めて思うに、不思議な由来だ…)
横浜より平らっぽいのはほんと。だと思う。