こうなることは昨年の北青鵬の暴行事件が明るみに出た時点で見えていたことです。協会幹部のダブルスタンダードを批判する声も聞こえて来ますが、それは歴史をたどってみればいくらでも出てくることで、昭和の時代なら横綱が拳銃を国内に持ち込もうとしても、誰も処分されずに有耶無耶にされて終わっていました。この世界、魑魅魍魎の闊歩する闇の業界と言われて久しいのですが、それは大相撲に限らず政財界もマスメディアも全く同じ構造です。
1965年5月6日、元大関若羽黒の草深朋明が拳銃を不法所持し、暴力団関係者に売却した容疑で逮捕された。草深の供述に基づき立浪部屋などを捜索した結果、拳銃3丁が押収された。
5月11日、出羽海部屋に所属する九重親方（元横綱千代の山雅信）が拳銃1丁と実弾5発を持って警察に出頭。「弟子から預かった」と証言し、出羽海部屋の北の富士勝昭が拳銃を不法所持していることが判明する。捜査当局は本場所中であったことを考慮し相撲協会に調査を求めた。相撲協会による調査の結果、北の富士の他に二人の現役力士、横綱柏戸剛と横綱大鵬幸喜が拳銃を不法所持していることが判明した。
当時の記事の扱いは、両横綱の所持発覚当初でもせいぜい社会面トップで、その後の取り調べなどは大きくて3、4段。発覚が夏場所中だったため、取り調べも「場所に影響がないように」と場所中には行われなかった。本場所終了後の5月24日に柏戸が、6月1日に大鵬がそれぞれ警察に出頭。二人はそれぞれ「拳銃はハワイ巡業のお土産で買った」「若羽黒の件がバレ、怖くなって拳銃を隅田川に捨てた」と証言する。両横綱の証言に基づき警察は隅田川を捜索するが拳銃は見つからなかった。
警察は九重、柏戸、大鵬、北の富士と密輸入に関与していた豊国範の5人を書類送検した。6月15日に柏戸・大鵬の両横綱が罰金3万円の略式起訴処分を受けた。一方、相撲協会からの処分は譴責にとどまった。
相撲協会が厳罰に踏み込まなかった背景としては人気力士である柏戸・大鵬らを追放すれば角界の存亡にかかわりかねないという判断もさることながら、時津風理事長が璽光尊事件による逮捕歴を持っていたことからこの事件を起こした者達に強硬な意見を示せなかったという事情もある。事件を巡っての心労の影響なのか5月場所を共に9勝6敗で終えた柏戸・大鵬は、時津風理事長に「事件は忘れて集中しろ」と叱咤激励されたと伝わる。(Wikipediaより)
今の時代、下手にコンプライアンスをひけらかすからややこしくなるだけで、清濁併せ呑む度量と度胸を身につけたトップがいないというだけのことです。「何があっても責任を取ってやる」という存在がいないから、どこの世界も無責任主義が横行し、組織が弱体化して諸問題が噴出してきます。相撲界が異常なのではなく、現代社会の闇の縮図として悪目立ちしているに過ぎません。それが、宮城野問題の本質であり、白鵬の罪は間違いなく大きいのですが、相撲協会もどっちもどっちなので、白鵬に同情論も出てくるのでしょう。初戦は水と油、相容れることのない無益な争いの顛末として、組織に個人が負けただけという結果な終わりました。
元横綱・白鵬の宮城野親方、９日付で日本相撲協会を退職 弟子らは伊勢ケ浜部屋での預かりを継続へ 臨時理事会で決定
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元横綱・白鵬の宮城野親方、９日付で日本相撲協会を退職 弟子らは伊勢ケ浜部屋での預かりを継続へ 臨時理事会で決定
日本相撲協会は２日、大相撲の元横綱・白鵬の宮城野親方が６月９日付で退職することを明らかにした。この日、臨時理事会で同親方から退職届が出されたことを受け、旧宮城野...
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※以下、引用です。
日本相撲協会は２日、大相撲の元横綱・白鵬の宮城野親方が６月９日付で退職することを明らかにした。この日、臨時理事会で同親方から退職届が出されたことを受け、旧宮城野部屋の弟子らの処遇について審議。退職届を受理し、弟子らは当面は昨年４月から転籍している伊勢ケ浜部屋で継続して預かることを全会一致で可決した。
宮城野親方は現役時代に史上最多の優勝４５度など数々の大記録を樹立し、２０２１年秋場所後に引退した。２２年７月に宮城野部屋を継承したが、昨年２月に弟子の元幕内・北青鵬の暴力問題の監督責任を問われ、委員から年寄への２階級降格処分などを受けた。師匠を務めた宮城野部屋は当面閉鎖となり、昨年４月から力士、裏方など全員が同じ伊勢ケ浜一門の預かりとして伊勢ケ浜部屋に転籍。宮城野親方も師匠の伊勢ケ浜親方（元横綱・旭富士）の下で、部屋付き親方として指導にあたっていた。
相撲協会によると、この日の理事会では一門の浅香山理事、宮城野部屋を預かる伊勢ケ浜親方、両親方から毎場所後に状況報告を受けていた春日野理事から、それぞれ報告があったという。
浅香山親方は「『八角理事長より今後は浅香山部屋で預かること、準備期間も踏まえ、預かりの解除を１１月場所後とすることを検討するように』と指示があり、その方向で宮城野に説明し、幾度となく思い留まらせるよう話をしたが、宮城野は退職の意向を示した」と報告。伊勢ケ浜親方も「何度も宮城野を説得し、近いうちに部屋は再開されるのだから、もう少し辛抱してはどうか、と慰留を試みたが、本人の意思が固かった」「慰留できず、申し訳ない」との話があったという。
春日野理事は執行部として昨年４月に転籍となって以降、場所ごとに浅香山理事、伊勢ケ浜理事から状況の報告を受けていた経緯を説明。その上で「伊勢ケ浜親方からは『退職の意向もあってか宮城野は弟子の指導に身が入っていないようだ』とも聞いていたので、早期の再開の話は出せなかった」と報告がされた。
これらの報告を受け、理事会では宮城野親方の退職願の受理と弟子の今後について決定。今後、宮城野部屋力士らの指導育成を望む年寄が協会に申し出た場合は、理事会で審議するとした。
部屋の再興、検討した時期も…宮城野親方退職、親方衆からは疑問の声
大相撲で歴代最多45回の優勝を果たした元横綱・白鵬の宮城野親方が9日付で日本相撲協会を退職することが決まった。2日に東京・両国国技館で開かれた臨時理事会後、宮城野親...
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確かに、排他的と批判されるのは仕方ないことかも知れません。が、大相撲は只のプロスポーツではありません。日本の伝統芸能と同列に位置付けられ「神事」であります。年寄株を取得する為には外国出身力士も日本国籍を有することが必須事項です。ある意味「目は口程に物を言う」日本的な意思伝達を理解できなければ、中々組織の中で位置を確保することはできません。つまり、以心伝心が身についていないと生き抜けない業界と言えます。
年寄になれば、更にその難易度が増します。革新的な意見は握り潰される世界で生き抜く為には、先人の言いつけに異論をはさまないことが第一です。それができなかった親方衆は角界を去って行きました。白鵬が特別視されるものではありません。協会とすれば「白鵬追放」は既定路線に従ったに過ぎず、結局人望のない者は社会から抹殺される運命にあるということでしょう。
それでも、白鵬自身に屈辱を敢えて受け入れて辛抱できる忍耐力があれば、宮城野部屋は再興できたに違いありません。弟子たちの為に泥水をすする覚悟が彼にはなかったということです。どっちもどっちですが組織に個人は勝てなかったという結論で終わりそうですね。結果論として、照ノ富士が伊勢ヶ濱を継承した場合に、現伊勢ヶ濱親方が宮城野名跡を取得して角界に定年延長で残れるという筋書きがあったかなかったか？ 定かではないけれど、下衆の勘繰りがムクムク湧き上がって来ます(笑)
それでも白鵬に同情するつもりはありません。こうなったのも結局本人のせいです。「長い物には巻かれろ」という言葉が彼の中にはなかったのでしょう。我慢できずに弟子を見捨てることになったことに擁護できる部分は残っていません。
今後の角界に汚点として残るのか、浄化されて忘れ去られるのか？
大の里の横綱昇進と入れ替わって、白鵬が角界を去る。これも既定路線だったとしたら、ある意味出来過ぎではありますな。
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おじさんのスポーツおたく奮戦記？ 第３章：issanのさすらい日記!?
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